磁気分離法による火力発電所給水中のスケール除去に関する研究-スケールの物理・化学的性質の検討-

Study of Removal of Scale in Feed-water of Thermal Power Plant with Magnetic Separation -Physical and Chemical Property of Scale -


平松 まみ, 山本 隼也, 秋山 庸子 (阪大); 三島 史人, 西嶋 茂宏 (福井工大); 岡田 秀彦, 廣田 憲之 (NIMS); 松浦 英樹, 難波 正徳 (四国総研); 関根 智一 ((株)荏原工業洗浄)


Abstract:火力発電の発電効率低下の一因である、給水中の酸化鉄スケールの配管への付着を抑制するため、高勾配磁気分離法(HGMS)による給水中のスケールの除去を検討した。実用化のためには、最適な導入箇所を検討する必要があるが、発電所が採用するボイラ給水処理方式の違いにより、磁気分離装置の最適な設置箇所も異なる。そこで、あらゆる発電所において最適な設置箇所を判断できる汎用的な手法を構築するため、本研究では、磁気分離をする上で性能に大きく関わるスケールの物理的性質の給水条件(温度・圧力・pH・酸素濃度)に対する依存性について検討した。スケールの成分は給水条件によって異なり,フェリ磁性のマグヘマイトが含まれる80℃〜180℃の温度領域の箇所で磁気分離を行うのが適している可能性が示された。