LTG法により作製したBaHfO3添加SmBa2Cu3Oy超伝導線材における臨界電流のひずみ特性の評価

Strain effect on critical current of BaHfO3-doped SmBa2Cu3Oy coated conductors fabricated with LTG technique


森 舜介 (名大); 菅野 未知央 (KEK); 道木 裕也, 土屋 雄司, 一野 祐亮 (名大); 和泉 輝郎 (産総研); 吉田 隆 (名大)


Abstract:我々は低温成膜(LTG)法を用いて作製したBaHfO3(BHO)添加SmBa2Cu3Oy(SmBCO)超伝導薄膜が低温・強磁場において優れた臨界電流密度(Jc)を示すことを報告してきた。一方で、低温・強磁場下でのSmBCO線材の機器応用をする場合、フープストレスなどの機械的応力を考慮する必要がある。そのため超伝導線材の歪み特性の評価は非常に重要であるが、人工ピンニングセンターを導入したREBCO線材の歪み特性評価の報告は少なく、低温における報告は未だ無い。本発表では、低温におけるBHO添加LTG-SmBCO線材の歪み特性について報告する。BHOの添加を行わなかったSmBCO線材は歪み特性のピーク位置が温度の低下に伴い圧縮側にシフトしたのに対し、BHOを添加した試料はピーク位置がシフトしなかった。当日はそれぞれの線材における歪み特性のピーク位置の違いについて詳細な議論を行う予定である。