HTS内層コイルを使用した永久電流NMRの開発(1)〜取り組みの概要〜

Development of a persistent NMR using HTS inner coils (1) - The overview of development activity -


前田 秀明, 柳澤 吉紀 (理研); 永石 竜起 (住友電工); 濱田 衞 (JASTEC)


Abstract:わが国は2014年に、HTS内層コイルを用いた1.02 GHz (24 T) LTS/HTS NMR磁石の開発に成功し、通電モードで高分解能NMR計測を実証した。しかしながら、通電モード運転には、磁石運転が複雑、停電対策が必要、熱侵入が多い等の課題がある。可能ならば、永久電流モード運転が望ましい。この観点から、我々は永久電流モード運転のLTS/HTS NMR磁石のFSを進めている。本報(1)ではこの取り組みを概括する。続く2報で、(2)REBCO線材の超電導接合技術、(3)REBCO線材の超電導接合体の超電導特性を述べる。本研究の一部は文部科学省「先端研究基盤共用促進事業」の一環として実施した。