Towards a persistent current 1.3 GHz NMR using superconducting joints (1)
– Conceptual design and technical development of the magnet –
柳澤 吉紀 (理研); 斉藤 一功, 濱田 衞 (JASTEC); 西島 元, 北口 仁, 松本 真治, 野口 隆志 (NIMS); 植田 浩史 (岡山大); 永石 竜起 (住友電工); 朴 任中, 高橋 雅人, 前田 秀明 (理研)
Abstract:1 GHz (23.5 T)を大きく上回る超高磁場の高分解能NMRは、神経変性疾患であるアルツハイマー病に関わる脳内のアミロイドβタンパク質の研究を飛躍的に進展させるツールとして強く求められている。我々は、1.3 GHz (30.5 T) LTS/HTS NMRの開発に向けて、概念設計と要素技術開発を始めている。最大の挑戦は、永久電流運転を実現するための、超電導接合の実用化である。遮蔽電流磁場の抑制と電磁力による線材劣化の防止のために、中層コイルにBi-2223線材を用い、最内層コイルにのみREBCO薄肉コイルを用いた。要素技術としては、(1) Bi-2223コイルの電磁力設計法の確立と短絡・地絡の防止、 (2)HTSコイルの遮蔽電流磁場予測と安定・均一磁場生成技術、(3) REBCO内層コイルの早期熱暴走の抑制・保護技術、(4) 接合の開発を含めた永久電流コイル技術の確立、などが必要である。本報では、磁石の第一次基本設計と要素技術開発の進捗を報告する。