Numerical Simulation on screening current in HTS coil wound with multifilamentary HTS tape
植田 浩史, 小泉 智暉, 盛川 瑛亮, 金 錫範 （岡山大）
Abstract:REBCO線材やBi2223線材といった高温超電導線材を用いた高磁場コイルをMRIやNMR，加速器などに応用する研究・開発が進められている。MRIやNMR，加速器応用では高精度磁場分や布磁場均一度，時間安定性が求められるが，遮蔽電流磁場が問題となる。REBCO線材は，薄膜テープ形状であるため，特に遮蔽電流が顕著に生じるが，超電導層を細線化することで遮蔽電流磁場が抑制されることが期待される。しかし，マルチフィラメント化REBCO線材は，機械的強度や熱的安定性を確保するため，銅メッキが施され，その結果，励磁の際に結合電流がフィラメント間を流れることになる。一方，Bi2223線材は，多芯線であるため，遮蔽電流磁場はREBCO線材ほど大きくはないが，フィラメント間がブリッジしている箇所があり，結合電流が流れることが知られている。そこで，本発表では，マルチフィラメント高温超電導材で巻線した高温超電導コイルを対象に，電磁場解析に基づいて，巻線内電流分布や遮蔽電流磁場ついて評価した結果を報告する。