磁気分離を用いた磁化活性汚泥法による食品実廃水処理の検討

Study of Actual Food Industrial Wastewater Treatment by Magnetic Activated Sludge Method using Magnetic Separation


佐藤 翔大, 酒井 保藏, 小室 ゆい (宇都宮大); 花井 洋輔, 平岡 睦久 (富士電機); 廣田 怜 (ヤマサ醤油)


Abstract:磁化活性汚泥法(以下、本法)は磁性粉を活性汚泥に吸着させることによって磁気分離を行う活性汚泥法の変法である。磁気分離によって系内の汚泥を高濃度で保持することができ、汚泥の増殖と自己消化がつり合うため、余剰汚泥の引き抜きなしでの運転が可能である。本研究では調味料製造廃水処理に本法を適用し、余剰汚泥の引き抜きなしでの運転および各種処理項目(処理目標はBOD:15mg/L、SS:20mg/L)についての検討を行った。その結果、汚泥濃度は約5000mg-VSS/Lで安定して推移し、3ヶ月間の運転で余剰汚泥の引き抜きはなかった。また各種処理項目についてBODは平均で約6mg/L、SSは平均で約10mg/Lとなり、いずれの項目についても処理目標を達成した。