Critical current properties at low measurement temperatures on BaHfO3-doped SmBa2Cu3Oy tapes fabricated by low-temperature growth technique
三浦 峻, 吉田 隆, 一野 祐亮, 土屋 雄司, 徐 千語, 道木 裕也 (名大); 淡路 智 (東北大); 松本 要 (九工大)
Abstract:これまでの研究で、低温成膜(LTG)手法によりSmBa2Cu3Oy (SmBCO)超伝導膜中のBaHfO3(BHO)ナノロッドの形態を短く、かつ細く高密度に制御することで、測定温度4.2 Kにおいて最大巨視的ピン力密度1.6 TN/m3(B//c)を達成した。今後、このLTG試料が低測定温度において高特性を示す理由を検討する必要がある。そこで本研究では、LTG試料の低温域の磁束ピンニング特性をより詳細に検討する為に、低温域(4.2-20 K)における広範囲な磁場下(1-15 T)での臨界電流密度の磁場印加角度依存性を詳細に測定した。さらに高基板温度で作製した異なる形状のBHOナノロッドを有するSmBCO薄膜の臨界電流特性と比較することで、ナノロッド形態の違いが低温域の磁束ピンニングに与える影響を明らかにする。なお、LTG試料は測定温度4.2 Kにおいて最大巨視的ピン力密度が1.6 TN/m3であるのに対し、高基板温度で作製した試料は1.0 TN/m3であった。