スプリットコイルを用いたMgB2バルクのパルス着磁による捕捉磁場1.1 Tの実現

Trapped field of 1.1 Tesla without flux jumps in an MgB2 bulk during pulsed field magnetization using a split coil with a soft iron yoke


藤代 博之, 望月 豪彦 (岩手大); AINSLIE Mark (Cambridge大); 内藤 智之 (岩手大)


Abstract:MgB2のパルス着磁(PFM)においてFlux jumpが捕捉磁場を低減することは大きな問題であり、これまでの最大の捕捉磁場はソレノイドコイルを用いて14Kで0.80Tであった。本研究ではFlux jumpの回避と捕捉磁場の増大を目的に、スプリットコイルを用いたPFMを行った。その結果、スプリットコイルではflux jumpは発生せず、さらに軟磁鉄ヨークの挿入で捕捉磁場が大きく向上し、13Kで1.1Tを実現した。この結果はMgB2バルクのPFMによる捕捉磁場の最高値である。