Doping effect of Ca on grain boundary characteristics of Y123 melt-solidified bulks grown from two seeds
太田 仁孝, 下山 淳一, 瀬戸山 結衣, 山本 明保, 荻野 拓, 岸尾 光二 （東大）
Abstract:RE123溶融凝固バルクの大型化には種結晶を複数用いるマルチシード法が有効であるが、結晶粒界部分においてJcが低下するという問題がある。RE123薄膜はCaをドープすることでキャリアのオーバードープを促し、粒間Jcが向上することが報告されている。以前、我々は種結晶を2つ用いて育成したY123溶融凝固バルクにおいて、粒界をまたぐJcがCaドープによって改善することを報告したが、ドープ量はYに対して2％以下であった。一方、シングルドメインの試料においては10%ドープまで行うことができた。以上の背景のもと、本研究では2つの種結晶から育成するY123溶融凝固バルクにおけるCaドープ量の増加を試み、Ca5%ドープのバルク育成に成功した。講演ではこの溶融凝固バルクの粒界特性について報告する。