ヘリカル型核融合炉への適用をめざした100 kA級高温超伝導STARS導体の臨界電流解析

Critical current analysis of 100 kA-class HTS STARS conductors for the LHD-type helical fusion reactor


寺﨑 義朗 (総研大); 柳 長門 (NIFS); 伊藤 悟 (東北大); 濱口 真司, 田村 仁, 三戸 利行 (NIFS); 橋爪 秀利 (東北大); 相良 明男 (NIFS)


Abstract:ヘリカル型核融合炉のマグネットに適用できる100 kA級STARS(Stacked Tapes Assembled in Rigid Structure)導体の開発を行っている。これまでにGdBCOテープ線材を銅ジャケット内に単純積層した導体(線材54枚の100 kA級導体と20枚の30 kA級導体)を製作して通電試験を行ったところ、早期クエンチを起こすことなく臨界電流まで安定に通電することができた(30 kA級導体では45 kA@ 20 K, 6 T、100 kA級導体では67.4 kA@45 K, 4.3 Tの臨界電流値)。これらの導体に対し、導体内の磁場分布と電流密度分布とを自己無撞着に解く臨界電流数値解析を行った。その結果、低磁場領域では実験結果とよく一致したものの、高磁場領域では差がみられた。今回、線材の臨界電流密度のより正確な磁場印加角度依存性をもとに再度解析を行ったことで、実験結果と一致するような結果が得られた。本発表ではこれらの詳細に加え、通電解析の結果についても報告する。