高磁場MRI用高温超電導磁石開発の進捗 (15年春)
- 極小口径10T級コイルの遮蔽電流磁場解析 -

Progress in the development of an HTS magnet for ultra-high field MRI (2015 spring)
- Numerical simulation on screening current in small-bore 10-T class REBCO superconducting coil -


植田 浩史 (阪大); 石山 敦士 (早大); 野口 聡 (北大); 岩井 貞憲, 宮﨑 寛史, 戸坂 泰造, 野村 俊自, 来栖 努 (東芝); 浦山 慎一, 福山 秀直 (京大)


Abstract:REBCO線材がテープ形状をしているため、高温超電導コイルでは、遮蔽電流が顕著に誘導され、それによる不整磁場がMRI磁石に必要な磁場均一度や時間安定性を損なうことが大きな問題となる。そこで,遮蔽電流のよる不整磁場の影響を調査することを目的として,伝導冷却で10 T級の磁場が発生可能な内径50 mm,240ターンのシングルパンケーキコイルを22枚積層した極小口径コイルを開発した。温度10,20,30 Kにおいて,遮蔽電流磁場の測定実験を行った結果に対して,線材の温度・磁場強度・角度依存性を考慮し、遮蔽電流を三次元電磁場数値解析によって計算した。本発表では、各温度の解析結果から電流分布および不整磁場について評価したので報告する。