バルク超伝導体を利用した異物混入のない送液ポンプの研究開発

Development of a liquid feeding pump without contaminations using bulk superconductors


井上 和朗 (芝浦工大); 平櫛 真男 (セイコー化工機); 秋山 慎一 (マグネオ技研); 村上 雅人 (芝浦工大)


Abstract:薬品製造分野では、ポンプによる液体搬送中に不純物が混在しない高純度清浄環境が求められている。それには、軸受部が完全非接触となる回転機構を有するポンプが望ましい。バルク超伝導体と永久磁石を用いると、ピン止め効果によって、完全非接触でインペラを回転させるポンプを構成できる。実際の運用においては、インペラを高速で安定して回転させる必要がある。磁石と超伝導体間の結合力が弱いと、危険速度でインペラの回転が不安定化する。そこで、バルク超伝導体直下に永久磁石を設置し、ピン止め力を増すことで、回転をより安定化させた。また、貯水槽の水をポンプにより送り出す試験も行った。