NMRへの応用を目指したESBS法REBCO多芯テープ線材より作製したコイルの遮蔽電流磁場に関する評価

Study on the screening current induced magnetic field of REBCO coils using the multi-core coated conductors fabricated by the ESBS method toward NMR application


松田 徹郎, 岡村 哲至 (東工大); 金 新哲, 柳澤 吉紀, 高橋 雅人, 前田 秀明 (理研)


Abstract:我々は折り曲げ応力による電気的な分離法(ESBS法)によるREBCO多芯テープ線材の長尺化を目指して開発を進めており、今回は長さ5.6mの6芯までの線材を用いてコイルの評価を行ったので、その結果を報告する。 ここでのREBCO多芯テープ線材とは、材料の靭性の違いを利用しているESBS法により、線材中のセラミックス層(REBCOとバッファー層など)のみが切断されるが、その他の金属層(銅、ハステロイなど)は凹みが生じるのみで切断されていない、いわゆる内部スリットが形成されていることを言う。長尺化における製作開発では、線材に印加する適切な荷重と直線的な内部スリットを加工することなどが重要である。また、線材への印加荷重の違いによるREBCOフィラメント間の電気的な分離程度も調べた。