磁気顕微鏡とX線マイクロCTによる複合評価を用いた長尺REBCO線材の臨界電流制限因子の検討

Investigation on current limiting mechanism in a long REBCO tape by hybrid microscopy combining magnetic microscopy and X-ray micro-CT


井上 昌睦, 田中 健太, 高崎 健, 今村 和孝, 東川 甲平 (九大); 吉積 正晃, 和泉 輝郎 (SRL); 木須 隆暢 (九大)


Abstract: 我々はこれまで、磁気顕微鏡によるJc分布の計測と、SEMやTEM等の電子顕微鏡による構造観察とを組み合わせたハイブリッド顕微法がREBCO線材の臨界電流制限因子の解明に有効であることを報告してきた。TEMは優れた結晶構造解析手法であるが、一種の破壊検査であり、また観察の領域が限られていることから、この前段で内部構造の非破壊検査が実現できると有益である。そこで、本研究ではX線マイクロCTによるREBCO線材の内部構造観察を実施し、臨界電流の制限因子について考察を行ったのでその手法と成果について報告する。

 本研究は、経産省高温超電導コイル基盤技術開発プロジェクト「共通基盤技術の研究開発」による助成を受けて実施するとともに、日本学術振興会の科研費(26420273)の助成を得て行ったものである。