HTSマグネットを用いたNMR/MRI開発における要素技術 (1)
REBCO多芯テープ線材の開発における内部スリット技術のアイデアとその実証

Element technologies for NMR/MRI development using HTS magnet (1)
An idea of inner slit technology for REBCO multi-core coated conductor and its demonstration


金 新哲, 大島 勇吾, 柳澤 吉紀, 前田 秀明 (理研); 小黒 英俊 (東北大); 松田 徹朗 (東工大)


Abstract:前回の低温工学・超電導学会研究発表会で、我々はV曲げよる内部スリット技術を用いたREBCO多芯線材の発想と初歩的な開発結果について発表を行った[1]。この技術のアイデアはそもそもREBCO線材の機械強度を下げずに、高電流密度を実現しようとする目的から始まったともいえる。その背景には、次世代の高分解能&高磁場均一度のNMR/MRIで線材の多芯化が必要不可欠な要素技術である。今回は線材とコイルの製造評価で得られた知見を含め、内部スリット技術で現在どこまでできているか、性能においてどのようなさらなる期待ができるか、今後NMR/MRIへ実用するにはどの部分でさらに開発研究が必要であるかなどについて議論する。

[1] 金新哲,前田秀明,“高温超伝導多芯テープ線、その製造方法、および製造装置”, 特願2014-164590,2014.08.12