小型超伝導分波器の設計・試作・評価

Design, fabrication and evaluation of a small superconducting duplexer


黒田 晃弘, 齊藤 敦, 大嶋 重利 (山形大)


Abstract:超伝導フィルタは、低損失、高帯域外遮断特性や高周波数選択性などの利点を有し、携帯電話基地局の受信フィルタシステムとして、米国や中国で既に実用化されている。残念ながら日本では未だ実用化されていない。その大きな問題点の一つとしてコストパフォーマンスが挙げられている。より付加価値を高める研究が広く行われている。その一つの方法として、分波器を超伝導化し、より低損失なシステムを作製することである。特に、冷凍機冷却を念頭にすれば、小型分波器の開発が重要となる。我々は、小型の共振器を用いた新しい超伝導分波器を設計し、その評価を行っている。今回は、5.0GHz,,5.1GHzの2周波数分波器を開発したので、その結果を報告する。