Ag-Sn合金を被覆材とした高Jc PIT Ba-122テープ線材の作製

Fabrication of PIT Ba-122 tape with high Jc by using Ag-Sn alloy sheath


戸叶 一正, Gao Zhaoshun, 松本 明善, 熊倉 浩明 (NIMS)


Abstract:PIT Ba-122線材は通常純銀を被覆材として作製されているが、本研究では純銀の替わりに機械的強度の優れたAg-Sn合金を被覆材として使用した効果について報告する。その結果、Ag-Sn合金被覆でも特性の低下は全く無く、むしろ最適熱処理温度を著しく下げることが可能である。Ag-5at%Sn/Ba-122の場合、700℃の低温熱処理でも10000A/cm-2(At 4.2K, 10T)を越える優れたJc特性が再現性良く得られた。機械的強度の増加と熱処理温度の低下は、将来の実用化を考えた場合極めて有利である。現在組織との関連を調べ、さらなる条件の適正化を試みている。