導電性中間層によりAgを不要とした低コストRE系コート線材

Ag free low-cost RE123 coated conductor by using conductive buffer layers


土井 俊哉, 橋本 真幸, 堀井 滋 (京大); 一瀬 中 (電中研)


Abstract:現在IBAD 法もしくはRABiTS 法によって製造されたRE系超電導線材が市販されている.しかし,どちらの線材も非常に高価格であるため,一般への普及が進まない状況にある.これら線材の中で基材テープ,およびAg層は大きなコストウェートを占めていると考えられる.この部分の大幅なコスト低減を図るためには,ハステロイやNi-W 合金テープを安価なコモンメタルを用いた基材テープに変更すること,およびAg層を不要にする線材構造の採用が有効と考えられる.
我々は前回の講演会で,新規なYBCO/NbドープSrTiO3/Ni/{100}<001>Cuテープ構造を提案し,新しい構造においても1.2 MA/cm2 (at 77 K, 自己磁場中)の高いJc が得られることを示した。今回,中間層およびYBCO層の形成条件を検討し,2.5 MA/cm2 (at 77 K, 自己磁場中)のJcを得たので報告する.