小型2KGM冷凍システム用リニア圧縮機の要素技術開発
-2K膨張機との接続試験結果-

Development of linear compressor for compact 2K GM cryocoolers


平塚 善勝, 包 乾, 許 名堯 (住重)


Abstract:従来の光による通信は,エネルギとしてのみの制御なため,波の性質を利用することで今の光通信よりも遥かに多くの情報量を伝達することが可能となる.また,光は波の性質と同時に粒(光子)の性質も共有しているので,この特性を利用することで全ての盗聴を傍受することが可能となる.現段階での光子検出器は,半導体を用いており応答時間の限界や不十分な暗計数雑音抑制性,受光感度を持つ波長帯の制限により性能向上の制約要因となっているため長距離伝送が極めて困難となる.これらの解決策として,超伝導ナノ細線を用いた低雑音,高感度,高速動作を可能とする超伝導単一光子検出器(SSPD = Superconducting single photon detector)が検討される.しかし,SSPDシステムは,冷凍機が存在する分,半導体方式に比べサイズと電力消費が大きくなるため使用範囲などに制約が出る.我々は,NICTの委託研究(光・量子情報通信用超伝導単一光子検出システムの小型化技術に関する研究開発)により,超伝導単一光子検出システムの主要体積を占める極低温冷凍機を小型化し,さらに光・量子情報通信における高い光子検出性能を達成できる温度領域(2K台)を実現するSSPDシステム冷却用の小型化冷凍システムの研究開発を行ってきた.さらに,圧縮機の小型化に関して,圧縮機ユニット(SHI:CNA-11)内のオイルを除去する補機類を排除することで小型化を図ることを目論み,無潤滑圧縮機としてリニア圧縮機を選定し,試作機を設計製作し2KGM膨張機と接続し冷凍機性能試験を行なったのでその結果について報告する.