海面下におけるヘリカル型海流MHD発電機内部の流動特性

Hydraulic characteristics of helical-type seawater MHD power generator under sea level


竹内 吾翼志, 山本 周平, 武田 実 (神戸大); 松本 真治 (NIMS)


Abstract:現在の社会は大量のエネルギー消費によって支えられおり、近い将来のエネルギー問題を解決する方法の一つとして、当研究室では超伝導技術を応用した海流 MHD(Magneto–Hydro-Dynamics)発電に注目して研究を行ってきた。海流MHD発電とは、ファラデーの電磁誘導の法則により作動流体である海水が磁場を横切る際に発生する起電力を取り出して行う発電で、自然エネルギーを利用した発電の一つとして数えられる。現在では磁場の有効利用、超伝導マグネットの大型化及び強磁場化を目指して、流路をヘリカル状にし、ソレノイド型超伝導マグネットによって磁場を印加するヘリカル型の研究が精力的に行われている。特に、最近では電極を1ターンごとに分割して発電を行う電極分割式が考案され、発電機内部の流速分布を測定し、1ターンごとの発電特性を調べ、発電機全体の性能向上を図る研究が進んでいる。しかし、発電機の実用化を見据えた、海面下での発電機内部の流動特性に関する研究が不十分である。そこで本研究では、回流水槽および模擬発電機を用いて、疑似的な海面下における発電機内部の流速測定を行い、模擬発電機内部に流れ込む流量を評価した。