高磁場MRI用高温超電導磁石開発の進捗(15年秋)
-REBCOマルチコイルにおける遮蔽電流による不整磁場の評価試験と解析-

Progress in the development of an HTS magnet for ultra-high field MRI (2015 autumn)
-Evaluation of Irregular Magnetic Field Distribution Generated by Screening Current in Multiple REBCO Coils -


中園 浩平, 持田 歩, 王 韜, 石山 敦士 (早大); 植田 浩史 (阪大); 宮﨑 寛史, 戸坂 泰造, 野村 俊自, 来栖 努 (東芝)


Abstract:我々は,日本医療研究開発機構(AMED)の未来医療を実現する医療機器・システム研究開発事業「高磁場コイルシステムの研究開発」で,10 T級(9.4 T)のヒト全身用MRIの実現を目指している。REBCO線材はテープ形状であるため,テープ面に垂直な磁場により遮蔽電流が顕著に誘導されてしまう。また,MRIコイルシステムは複数のREBCOコイルから構成されるため,発生磁場が相互に影響し合い,より複雑に遮蔽電流が誘導されてしまう。そのため様々な励磁条件での遮蔽電流の振る舞いを調査し,明らかにすることが求められている。今回は,REBCOマルチモデルコイル用い,励磁順を変えた場合,オーバーシュートをした場合の遮蔽電流による不整磁場について評価したので報告する。