NMR用円筒状超電導バルク磁石のNMR計測の進展

Progress of Superconducting Bulk Magnet for high resolution NMR spectroscopy


仲村 高志 (理研); 伊藤 佳孝, 柳 陽介 (イムラ材研); 根本 貴宏, 内海 博明 (JEOL RESONSNCE); 藤代 博之 (岩手大)


Abstract:我々は、高分解能NMR装置として活用できるバルク超電導体を用いた小型無冷媒の超電導磁石を開発している。従来は同一のサイズ(外径60 mm、内径28 mm、厚さ2 0 mm)のバルクを6個積層したバルク超電導体の内部に均一磁場空間を形成してNMR応用を考えてきたが、今回、上下端のバルクは従来のまま、内部のバルクの内径を36mmに拡大した磁石で、室温シムコイル、試料回転装置、そして磁場ロックシステムを組み込んだシステムで半値幅1 Hzの1Hスペクトルを観測した。また、バルク磁石の内部に配向面の異なるテープ線材を内挿することで劇的に磁場均一度が向上することも確認した。これらの最新の開発の進展状況を報告する。