薄膜線材で構成した重粒子線がん治療回転ガントリー用コサインシータ超伝導マグネットにおける線材磁化が磁場精度に与える影響

Magnetization and field quality of a cosine-theta dipole magnet wound with coated conductors for rotating gantry for carbon cancer therapy


雨宮 尚之, 曽我部 友輔, 阪下 真紀 (京大); 岩田 佳之, 野田 耕司 (放医研); 荻津 透 (KEK); 石井 祐介, 来栖 務 (東芝)


Abstract:重粒子線回転ガントリー用超伝導マグネットにおいて想定される複雑な励磁パターンのもとで、線材磁化が磁場精度(多極磁場に展開して評価)に与える影響を検討した。多極磁場の大きさのほか、その時間安定性、再現性について検討した。解析対象としたマグネットに関しては、6極以上の高次多極磁場成分は、線材磁化を考慮しても十分小さく、主磁場である2極磁場の時間変動と再現性がもっとも問題となり得るが、それもそれほど大きなものではなかった。