高温超電導偏向電磁石の開発(2)
-鞍型コイルにおける熱暴走試験-

Development of HTS bending magnets –Thermal runaway test in saddle-shaped coils-


高山 茂貴, 小柳 圭, 田﨑 賢司, 石井 祐介, 来栖 努 (東芝); 雨宮 尚之 (京大); 荻津 透 (KEK); 岩田 佳之, 野田 耕司 (放医研)


Abstract:重粒子線によるがん治療は、身体への負担が小さく治療効果も高いことから現在注目されているが、治療装置の小型化がさらなる普及のための課題である。そこで偏向電磁石に高温超電導を適用することで小型・軽量化を検討している。高温超電導を適用したマグネットは熱暴走によって焼損するリスクがある。ひとたび熱暴走が発生すると、コイルを保護することが困難であることから、そのため予め熱暴走を予測し、事前に回避することが重要となる。本発表では加速器用マグネットに要求される鞍型形状をしたコイルにおいて、熱暴走試験を実施した結果について報告する。