PIV Measurement Study of He II Film Boiling Phenomena
村上 正秀 （筑波大）； 高田 卓 （NIFS）； 野沢 正和 （秋田高専）
Abstract:He II中の膜沸騰現象について、PIV(粒子画像速度測定法)で測定された速度場に基づいて研究がなされた。沸騰は、水平設置の平面及び円筒ヒータによって発生させた。PIVトレーサーはHe II中で中立浮力となるH2-D2固形微粒子である。蒸気相の成長およびクラッシュと、常流動成分に引きずられたトレーサー粒子の運動が可視化され、後者をPIV解析した。PIV出力としての沸騰速度場は常流体のACおよびDC速度成分から成っていた。AC成分は、気相の動的挙動に呼応して生じ、DC成分は、第一に熱対向流により、第二に浮力により上昇する蒸気泡によって誘起される。
AC成分がほとんど除去される時間平均化されたPIV速度場は、ノイジー、サイレント各膜沸騰状態、そして非沸騰状態における流れ場の特性を良く表している。