鉄系超伝導体SmFeAsO1-xFxの臨界電流密度と磁場侵入長

critical current density and magnetic flux density distribution of iron-based superconductors SmFeAsO1-xFx


飯原 潤, 庄司 浩一朗, 二瓶 卓也, 的場 正憲 (慶大); 海住 英生, 西井 準治 (北大); 神原 陽一 (慶大)


Abstract:SmFeAsO1-xFx, SmFeAs1-x PxO1-yFy (Sm1111)の多結晶試料について, magnetic Jcを拡張Beanモデルを用いて求め, 4端子法により測定される電圧降下の閾値を定義して求まるtransport Jcと比較した同一試料の磁束密度分布をSQUID顕微鏡により直接観察し, 多結晶体における磁場侵入長の算出を試みた.
5 Kにおけるmagnetic JcはSmFeAsO1-xFx (x = 0.082) が〜13kA cm-2, SmFeAs1-xPxO1-yFy (x=0.02, y = 0.10)が〜12 kA cm-2であった.
多結晶試料の磁場侵入長をLondonの理論[1]を仮定し, 算出すると単結晶等で報告されるIntrinsicな値[2]に比べ数桁大きい値を示した.
学会では, この値を多結晶の結晶粒界の影響を考慮し解釈する.
[1]F. London, and H. London, P. Roy. Soc. Lon. Ser-A, 149, 71(1935).
[2]L. Malone et al., Phys. Rev. B, 79, 140501(2009).