A study on magnetic drug delivery system with rotating magnetic field
竹内 一将, 三島 史人, 秋山 庸子, 西嶋 茂宏 （阪大）
Abstract:磁場誘導型薬剤送達システム（Magnetic Drug Delivery System：MDDS）によって、従来の薬剤送達システム（Drug Delivery System：DDS）における標的指向性の低さを改善することができると考えられている。しかし、体外の一方向からのみ磁場を印加するという従来のMDDSでは、強磁性薬剤は体表面に集積するため、体内深部に病巣が存在する場合には適用が困難である。この問題を解決するために、磁場回転型DDSという手法について検討した。標的部位を中心として磁場を回転させることで、標的部位のみに強磁性薬剤を集積させ、それ以外の箇所における集積を防ぐ技術である。本研究では、磁場発生源として複数の電磁石を用いて、磁石や患者を回転させることなく、電流制御により、生体内に発生する磁場を回転させる磁場回転型DDSの基礎的技術を計算と実験から検討したので報告する。