コイルエンド部巻き線時の高温超伝導線材に加わる歪の検討

Study of a deformation of coated conductors at coil ends during winding process


宮原 秀敏, 雨宮 尚之 (京大); 荻津 透 (KEK); 来栖 努 (東芝)


Abstract:高温超伝導線材を加速器用マグネットに適用する場合、高精度の磁界を発生させるためには線材を正確に巻き線することが必要である。しかし、高温超伝導線材のほとんどはテープ形状を有しているため、線材幅方向(edge-wise方向)に曲げることが困難であり、マグネット設計を行う上で大きな問題となっている。加速器用マグネットでは、粒子の出入り口を確保するために線材を3次元的に巻き線するコイルエンド部において、線材の曲げに関する制約が問題となる。そこで今回、3種類の開口角の異なる鞍型形状コイルを対象とし、微分幾何を用いた線材の近似によりコイルエンド部の形状について2種類の状態を考えた。各状態の線材歪や線材間距離などからコイルエンド部の形状についての考察を報告する。