抗生物質を含む廃棄乳の磁化活性汚泥による無害化処理

Treatment of Waste-Milk Containing Livestock Antibiotics by Magnetic Activated Sludge Process


山岸 峻也, 高 娃, 酒井 保藏, 石田 勝優 (宇都宮大); 井原 一高 (神戸大); SAHA Mihir Lal (Dhaka 大)


Abstract:酪農業において,不定期に大量の廃棄乳が発生し,廃水処理上の大きな負担となっている。廃棄乳はCODCr濃度が20万mg/L以上と高濃度であるだけではなく,治療のために用いられた家畜用抗生剤が含まれ,環境中に放出されると耐性菌発生の原因となる。環境リスクとして近年,河川水中の抗生剤の分布が調査されるなど注目され始めている。本研究では代表的な家畜用抗生剤であるテトラサイクリンを含む廃棄乳の磁化活性汚泥(Magnetic Activated Sludge:MAS)法による生物処理を検討し,テトラサイクリンの分解についても調べた。結果は排出基準以下まで磁化活性汚泥法に浄化でき, 廃棄乳中のテトラサイクリンも生物処理できることが示唆された。