J-PARC主リング電磁石電源増設のためのSMES装置の可能性検討

Feasibility Study on a SMES System for an Upgrade of the J-PARC Main Ring Magnet Power Supply


野村 新一 (明治大); 嶋田 隆一 (東工大); 佐藤 皓, 新冨 孝和 (KEK)


Abstract:J-PARCの陽子シンクロトロンは2.5秒周期の繰り返し運転で30 GeVの陽子ビームを供給している。陽子シンクロトロンは6個の主リング電磁石で構成され,各々励磁用電源が接続されている。現在,30 GeVの陽子ビームの強度を高めるために,1秒周期の繰り返し運転を可能にする主リング電磁石用電源の増設計画が検討されている。しかしこれに伴い,電力変動幅が66.5 MWから140 MWに増加し,これを補償するためにエネルギー貯蔵設備導入も重要な課題となっている。そこで著者らは,電力変動補償装置の候補として,SMESの可能性検討を行っている。本講演では,電力系統からの供給電力を最小化するために,SMES用超電導コイルと主リング電磁石とをDC/DC変換器を介して連系する電源構成を提示し,主リング電磁石電源の変動補償用20 MJSMESの検討結果について報告する。