高磁場MRI用高温超電導磁石開発の進捗(14年秋)
-極小口径10Tコイル遮蔽電流解析-

Progress in the development of an HTS magnet for ultra-high field MRI (2014 autumn)
- Numerical simulation on screening current in a small-bore 10 T superconducting coil -


植田 浩史 (阪大); 石山 敦士 (早大); 野口 聡 (北大); 宮﨑 寛史, 戸坂 泰造, 野村 俊自, 来栖 努 (東芝); 浦山 慎一, 福山 秀直 (京大)


Abstract:REBCO線材がテープ形状をしているため、高温超電導コイルでは、遮蔽電流が顕著に誘導され、それによる不整磁場がMRI磁石に必要な磁場均一度や時間安定性を損なうことが大きな問題となる。そこで,遮蔽電流のよる不整磁場の影響を調査することを目的として,伝導冷却で10 T級の磁場が発生可能な内径50 mm,外径129 mm,ターン数240ターンのシングルパンケーキコイルを22枚積層した極小口径コイルを開発した。温度10 Kにおいて,遮蔽電流磁場を考慮しない時の中心磁場は8.07 Tであり,遮蔽電流の影響で中心磁場が0.4 T減少していることを確認した。本発表では,上記試験結果に対して,遮蔽電流を三次元電磁場数値解析によって計算し,電流分布および不整磁場について評価した。