セシウム動態に基づいた除染技術の研究 その1.
住宅建材におけるセシウムイオンの動態に関する研究

Studies of Decontamination Technologies Based on Dynamics of Cesium Part 1.
Study on Dynamics of Cesium Ion on the Surface of Construction Materials


岡田 俊介, 野村 直希, 三島 史人, 秋山 庸子, 西嶋 茂宏 (阪大)


Abstract:2011年に生じた福島第一原子力発電所の事故により,大量の放射性物質が広範囲に拡散した.現在では,放出量が比較的多く,透過力の強いガンマ線を放出する放射性セシウム (134Cs,137Cs) が問題となっており,これらを効率的に除染し,住宅地における空間線量率を低減することが求められている.本研究では,住宅建材表面のセシウムイオンの吸着動態を明らかにし,効果的な除染手法を提案することを目的としており、宅地除染の対象となっている住宅建材(セメント瓦, 木材, トタン材)について,セシウムイオンの吸着機構や空間的な分布について考察し,それぞれの住宅建材におけるセシウムイオンの動態モデルについて検討を行った.
本研究の一部は,環境省「環境研究総合推進費」(5Z-1301) の助成によって行われた.