Bi2223線材作製における低酸素分圧下一次焼成の効果

Effects of first sintering under low PO2 on superconducting properties of Bi2223 tapes.


古木 昌宏, 下山 淳一, 山本 明保, 荻野 拓, 岸尾 光二 (東大); 中島 隆芳, 小林 慎一, 林 和彦 (住友電工)


Abstract:近年の我々の研究より銀シースBi2223多芯線材の作製において、従来のPO2~8 kPaに比べやや還元側の雰囲気である PO2~0.03 atm下での一次焼成により最短3時間でBi2223相が主相となることがわかっている。この方法では最適焼成温度が低下することと焼成時間が短いことにより不純物相の粗大化が起こりにくいことが特徴である。本研究ではBi2223線材のさらなる臨界電流特性改善および焼成プロセスの短縮を目的として、一次焼成条件の最適化と、酸素分圧条件および焼成時間を変えて二次焼成を行い、焼成条件と微細組織、臨界電流特性の関係を系統的に調べている。