逆磁場を用いた複数回パルス着磁の検討

Multiple pulse magnetization examination with reverse magnetic field


下田 竜也, 太田 博之, 原 健介, 佐藤 孝雄, 小川 純, 福井 聡 (新潟大); 横山 和哉 (足利工大); 岡 徹雄 (新潟大)


Abstract:超伝導バルクはその微細組織にピン止め点が導入されており優れた磁場捕捉性能を有する。バルクに磁場を捕捉させる方法としてパルス着磁法があり,装置が簡便であるという利点を持つ。しかし,この方法は,磁場の侵入過程の急速な磁束線の運動により,捕捉磁場が低下するという問題がある。そこで,本研究では,より強い磁場を効率的にバルクに捕捉させることを目的とし,正方向とそれに対して逆向きの負方向のパルス磁場をバルクに印加させ,磁場侵入挙動に関して検討を行った。その結果,装置内温度60K ,印加磁場3.5Tの条件下で,正磁場のみを印加した場合と比較して捕捉磁場の向上が観測された。