ITER中心ソレノイド用超伝導導体の量産化と導体性能

Performance of Mass-Produced Superconductor for ITER Central Solenoid


名原 啓博, 諏訪 友音, 辺見 努, 梶谷 秀樹, 尾関 秀将, 櫻井 武尊, 井口 将秀, 布谷 嘉彦, 礒野 高明, 松井 邦浩, 小泉 徳潔, 堤 史明, 宇野 康弘, 川崎 勉, 押切 雅幸, 渋谷 和幸, 高橋 良和, 奥野 清 (原子力機構)


Abstract:量産を開始したITER中心ソレノイド(CS)用超伝導導体の導体性能を、スイスにある実規模導体試験装置(SULTAN)を用いて初めて評価した。
長さ918mの導体を製作する際、撚線先端の5次撚りピッチが420mm(設計値)から530mmに伸長するため、これが導体性能に影響を及ぼし得るかを調べることが重要であった。
試験の結果、交流損失への影響はほとんど無いことが分かった。
一方、繰返し通電に対して分流開始温度が僅かに低下する可能性を示す結果を得た。
ただ、仮に分流開始温度が低下するとしても、その低下量は僅かであり、6万回の繰返し通電を経てもITERの要求性能を満たすため、本導体を実機CSに使用できることを示した。