サーマルグリッド法によるREBCOコイル熱暴走損傷の防止

Use of thermal grid method to prevent damage on REBCO coils due to thermal runaway


柳澤 杏子, 佐藤 耕太 (千葉大); 柳澤 吉紀 (理研); 中込 秀樹 (千葉大); 福田 竜彦, 高尾 智明 (上智大); 高橋 雅人, 前田 秀明 (理研)


Abstract:REBCOコイルでは、(ⅰ)コイル臨界電流値を超えることで起こる「自然熱暴走」と(ⅱ)局所劣化による発熱などによってコイル臨界電流以下で起こる「早期熱暴走」の2種の熱暴走がある。REBCOコイルの強みである高電流密度運転(>200A/mm^2)を想定すると、これらの熱暴走が起きるとコイルが容易にメルトダウンしてしまう。本報ではインジウムなどの高熱伝導金属をコイル巻線内部に設置することで常伝導伝播速度を向上させるサーマルグリッド法が、熱暴走時の温度上昇の抑制に与える効果を数値解析により検討した。