Study on spacer structures for transfer tube
佐保 典英 (クライオイン)
Abstract:液体窒素温度で超電導となる高温超電導体を応用した機器に、液体窒素や固体窒素を含むスラリー流体等の冷媒を輸送するトランスファーチューブでは、熱ロスを小さくすることが求められる。特に、長尺のフレキシブルトランスファーチューブでは、真空空間で冷媒が流動する内管を室温の外管から長さ方向に短いピッチで支持する多数のスペーサが必要であり、熱侵入量が小さいスペーサの開発が必要となる。従来のスペーサ構造は、薄板のプラスチック材を多角形に加工した構造や、小径のプラスチックロッドと支持円環の組合せた構造等で、スペーサと外管、内管との接触面積を小さくし、かつ熱伝導距離を長くする工夫を加えたものである。本報告では、さらに熱侵入量を小さくできる新スペーサ構造として、薄膜と発砲体を用いた構造を提案し、熱伝導による熱侵入量を検討する。