ポインチングベクトル法を用いた高温超伝導コイルの交流損失測定

The measurement of ac losses in high temperature superconducting coils by using poynting's vector method


樋口 英輝, 松藤 直樹, 川越 明史 (鹿児島大)


Abstract:超伝導応用機器の実用化のためには、使用する超伝導コイルの交流損失特性を詳細に把握することが重要である。
我々は、交流損失の測定法として制約条件が少ないポインチングベクトル法を提案している。これまでに短尺直線試料やコイル形状の長尺試料の交流損失測定装置を開発し、その有効性を実証している。
本研究では、ポインチングベクトル法を応用した超伝導コイルの損失測定法を提案する。
本測定法では、超伝導コイル全体の損失だけでなく、複数のコイルを組み合わせた複合コイルの一部の損失を測定することもできる。
Bi-2223多芯テープ線材で作製した超伝導コイルを試料コイルとして、液体窒素中で通電時の交流損失を測定し、本測定法の有効性を実証した。