磁場配向法によるc軸配向Hg(Re)1212焼結体の作製

Synthesis of c-axis aligned Hg(Re)1212 sintered bulks via magnetic grain orientation


椎野 匠, 下山 淳一, 山本 明保, 荻野 拓, 岸尾 光二 (東大)


Abstract:本研究では水銀系銅酸化物超伝導体の1つであるHg(Re)1212を合成し、磁場中スリップキャスト法によってc軸配向した高臨界電流特性のHg(Re)1212バルクを作製することを目指している。先行研究ではHg(Re)1223において磁場中スリップキャスト法によって作製した磁場配向体を再焼成することで、より緻密で粒間結合に優れるc軸配向バルクを作製するに至り、この再焼成条件を最適化することでJcが向上することが判明した。Hg(Re)1212においてはキャリアのオーバードープ状態が容易に実現でき粒間結合に優れた多結晶材料の創成が期待できる。発表ではc軸配向バルクの作製と最焼成条件の最適化による粒間電流特性の改善を中心に報告する。