劣化を回避するREBCO含浸コイル開発(3) –コイル径方向熱応力の低減方法-

Degradation-free impregnated REBCO pancake coils (3) - reduction method of the radial thermal stress -


戸坂 泰造, 岩井 貞憲, 宮﨑 寛史, 田﨑 賢司, 石井 祐介 (東芝)


Abstract:REBOC含浸コイルの超電導特性が劣化してしまう主な原因として、冷却時に発生するコイル径方向の熱応力がREBCO線材の積層構造を破壊することが知られている。劣化がないREBCO含浸コイルを実現するためには、少なくても実験によって得られた線材の許容応力以下になるように、コイルに発生する熱応力を設計する必要がある。冷却時に熱応力が発生するのは、含浸コイルが熱収縮率の異なる材料から構成される複合材であるためであり、また熱応力の大きさは熱収縮率だけでなく各材料の縦弾性係数などにも影響される。本発表では、超電導コイルの構成緒元と熱応力の関係をもとに径方向熱応力を低減するための指針について報告する。