高速物理乱数生成器の安定化に向けたオンチップ処理回路の試作とその効果

Implementation and Effectiveness of On-Chip Data Processing Circuits for High-Speed Superconductive Random Number Generator


蜂谷 駿介, 山梨 裕希, 吉川 信行 (横浜国大)


Abstract:暗号通信のセキュリティを高めるために物理乱数が着目されている。一般的に物理乱数の生成速度は遅く、高速に物理乱数を生成できるデバイスが求められている。我々は超伝導単一磁束量子回路の電流比較回路を用いることによって高速に物理乱数を生成できるデバイスの開発を進めている。しかし、生成速度を早くするにつれて前後のビット間に相関が現れる問題が発覚した。そこで、処理回路を用いることによって物理乱数生成器から出力される乱数の相関を小さくし、より高速に物理乱数を生成できる方法を考案した。今回の発表ではその回路の試作を行い、動作検証と効果について報告する。