ITER TF coil structure full scale trial production result
櫻井 武尊, 井口 将秀, 中平 昌隆 (原子力機構); 峯村 敏幸, 柳 寛, 大勢持 光一 (東芝)
Abstract:TF コイル構造物は高さ16.5m、幅9m のD 型形状の超伝導巻線部を格納するサブアッセンブリと、TF コイル及び他の機器とを接続する付属品で構成される。サブアッセンブリはベーシックセグメントを溶接で接合することで製作される。TF コイル構造物は最終寸法公差2mm(約1/8000) 以下という厳しい公差が要求されており、公差達成のためには、溶接後の機械加工が想定される。そのため、合理的な製造のためには、ベーシックセグメントでの詳細な溶接変形を把握し、機械加工量を低減することが重要である。フェーズII と呼ばれるTF コイル構造物製作前段階の試作試験では、初期強制による溶接変形制御を実施し、片側狭開先TIG溶接で所定深さまで溶接を実施し、その後に拘束冶具を設置し、溶接変形を抑える方法が実施され、実機TFコイル構造物が製作可能であることを示した。しかし、より合理的にTFコイル構造物を製作するためには、溶接変形を更に抑える必要がある。そのため、原子力機構では更なる溶接変形低減のため、B3セグメントを模擬した外側実機大構造物において、溶接中に制御可能な両側狭開先TIG溶接での変形抑制の可能性を検討し、適用した。本稿では、TFコイル構造物の調達活動の進捗の概要を紹介するとともに、上記の実規模試作結果について報告する。