ITER超伝導導体の量産技術 -撚りピッチの変化の検証-

Mass Production Technology of ITER conductor -Investigation of Twist Pitch-


高橋 良和, 名原 啓博, 辺見 努, 布谷 嘉彦, 礒野 高明, 押切 雅幸, 堤 邦浩, 濱田 一弥, 宇野 康弘, 渋谷 和幸 (原子力機構); 矢野 嘉孝 (新日鉄エンジ); 石橋 達司, 都竹 星志 (日立電線); 村上 幸伸 (JASTEC); 手島 修 (神鋼特殊鋼管)


Abstract:ITER 計画において、原子力機構は2010 年3 月からトロイダル磁場(TF) コイル用導体を調達している6 極の中で、先駆けて実機導体の製作を開始した。TF コイルは高さ14m、幅9m で、7 個のダブルパンケーキから構成されている。導体の単長は最大760m であり、通電電流値は11.8T の磁場中において68kA である。導体はケーブル・イン・コンジット型と呼ばれるもので、900 本のNb3Sn 素線と522 本の銅素線で構成される撚線を円形のステンレス製ジャケットに挿入し、ジャケットを圧縮成型したものである。完成した導体の撚線の撚りピッチが、撚線製作時のピッチより長いことが分かった。この原因を究明するため、撚線の引張試験や引込中の撚線の回転測定などを行った。この結果、撚線をジャケットに挿入している間に、撚線が撚り戻る方向に回転したために、長くなったことが解明された。これらの結果を定量的に報告する。