次世代超電導サイクロトロンの開発:コイル形状の設計最適化

Development of Next Generation HTS cyclotron: Design Optimization of Coil Shape


植田 浩史, 福田 光宏, 畑中 吉治 (阪大); 野口 聡 (北大); 王 韜, 王 旭東, 石山 敦士 (早大); 鹿島 直二, 長屋 重夫 (中部電力); 宮原 信幸 (放医研)


Abstract:我々は,高温超電導技術を活用した小型・高効率・高性能の次世代超電導サイクロトロンの開発・実現を目指している。重粒子を高いエネルギーまで加速するためには,磁場を等時性に保ちつつ,かつ,周方向に勾配を持つ磁場(AVF)を形成する必要がある。特に,磁場分布をスパイラル状にするとより強い収束効果が得られ,高いエネルギーのビーム出力が可能となる。放射線医学総合研究所のHIMACと同等の出力(400MeV/核子,300nA)を持つ高温超電導コイルとして,等時性磁場発生用のメインコイルと,AVF発生用のスパイラルセクターコイルの設計最適化を行ったので、その結果について報告する。なお,本研究の一部は科研費(基盤研究A:No. 23246053)に依ったことを付記する。