1P-p16

大気圧アルゴン中熱処理によるFe(Te,S)前駆体膜の固相エピタキシャル成長

Solid phase epitaxial growth of Fe(Te,S) precursor films by heat-treatment in Ar atmosphere


一野 祐亮, 久留美 賢祐, 吉田 圭, 吉田 隆 (名大); 松本 要 (九工大); 寺西 亮 (九大); 一瀬 中 (電中研)


Abstract:Feニクタイド系超伝導体でもっとも構造がシンプルである11系材料のエピタキシャル薄膜を得るために、PLD法や固相エピタキシー(SPE)法などが用いられている。本稿では、パルスレーザー蒸着(PLD)法で作製したFe(Te,S)前駆体膜を真空封止せずに大気圧アルゴン中でSPE成長させる簡便な手法について報告する。Fe(Te,S)前駆体膜は、2倍波Nd:YAGレーザーを用いてSrTiO3(100)基板上に室温で蒸着した。2枚の前駆体膜の膜面同士を合わせてSUS製のプレートとボルト、ナットを用いて機械的に圧着し、アルゴンガスをフローしながら400~600℃の温度で熱処理を行った。600℃で熱処理した試料のXRDパターンから、Fe(Te,S)がc軸配向かつ面内で4回対称のエピタキシャル成長していることが確認された。超伝導特性は、ゼロ抵抗Tc=8.0 K、オンセットTc=11 K、そして2 KにおけるJcは、約2,000 A/cm^2であった。