1D-p05

ジェリーロール法線材におけるNb3Sn超電導層の生成過程と特性

Synthsis and superconducting performance of Jelly Roll processed Nb3Sn wires


太刀川 恭治, 安藤 智紘, 金田 尚也, 柴山 拓也 (東海大); 竹内 孝夫 (NIMS)


Abstract:Sn基合金シートとNbシートを重ね巻きしたジェリーロール(JR)法Nb3Sn超電導線材では、18.1Kのoffset Tcと26.5Tのoffset Bc2 (4.2K)のNb3Sn線材として最高レベルの特性がえられている。本報告では同線材におけるNb3Sn層の生成過程と組織及び特性についてのべる。 線材を750℃×10hの短時間熱処理後はJR部にNb6Sn5中間層が均一に生成され、また残留Nbが認められる。100hの熱処理後は両者の反応により、Sn濃度がほぼ化学量論比組成の厚く均一なNb3Sn層が生成される。線径が細くなるとNb/Sn間の拡散が効率的に行われて、Nb3Sn層の面積比が増大し、non-Cu Jcが高められる。さらにNbシートとSn基合金シートの厚さの比の線材組織と特性に与える影響等についてのべる。