大型低温重力波望遠鏡用低温設備の開発 (4) - LCGTの鏡の初期冷却時間の低減 -

Development of cryogenic system for Large-scale Cryogenic Gravitational wave Telescope (4) - Reduction of initial cooling time of LCGT mirrors -


榊原 裕介 (東大); 木村 誠宏, 鈴木 敏一 (KEK); 黒田 和明, 山元 一広, 内山 隆 (東大); 斎藤 芳雄 (KEK)


Abstract:レーザー干渉計を用いて重力波検出を目指す神岡地下の大型低温重力波望遠鏡(Large-scale Cryogenic Gravitational wave Telescope, LCGT)では、屈折率の変動によるノイズを防ぐため鏡は真空中に置かれ、熱雑音を低減するため鏡を冷却する。さらに、地面振動によるノイズを低減するため鏡は吊るされ、熱伝導体として細いファイバーが用いられる。地下で冷却ガスを使用することが危険であるため、鏡の冷却方法は熱放射とファイバーによる熱伝導に限られる。そのため、鏡の冷却に時間がかかり、LCGTの観測効率を左右するので、その計算を行った。さらに、emissivityの高いコーティングを用いて、どの程度冷却時間を短縮できるかを検討したので報告する。