Ti化合物分散ブロンズによるNb3Sn線材の試作

Trial Fabrication of Nb3Sn Wires by using TCD(Ti-base Compound Dispersion) Bronze


菊池 章弘 (NIMS); 谷口 博康 (大阪合金)


Abstract:ブロンズ中のSn濃度が15.8%を超えると硬く脆いデルタ相が析出して冷間加工性を阻害する。Tiを添加すると3元系のCuSnTi相とトレードオフでき、熱間鍛錬等によりCuSnTi相はブロンズ中に微細分散し良好な冷間加工性が発現する。今回、Ti化合物が分散した18.5%Snブロンズを原料として、19芯及び228芯の多芯線材を試作した。線材の複合加工性、加工中の組織、Nb3Sn生成のための熱処理後の組織及び超伝導特性について報告する。