Synthesis of MgB2 bulks using MgB4 precursor
伊藤 明植, 山本 明保, 田中 裕也, 下山 淳一, 荻野 拓, 岸尾 光二 （東大）
Abstract:In-situ 法はMgとBの混合粉末を原料として、熱処理時のその場反応によりMgB2多結晶体を作製する方法である。熱処理前にMg粒が存在していた箇所に空隙が生成し、原理的に充填密度が約50%程度と低く、Jcとコネクティビティの抑制につながっていることが報告されてきた。本研究では充填密度の向上によるMgB2多結晶体の高特性化を目的として、従来のIn-situ 法のMgとBの混合粉末と比較して、仕込みMg量が少なく、高密度化が期待できるMgB4とMgを出発原料に用いる合成法に着目した。自製MgB4とMgを原料としたその場反応によりMgB2バルクを作製したところ、従来のIn-situ 法に比べ高い充填密度を持つ試料が得られた。講演では、MgB4を介して合成したMgB2バルクの微細組織と臨界電流特性について、従来のIn-situ 法MgB2と比較、議論する。