LHCアップグレードに向けた高磁場小型レーストラック磁石の開発 (1) − RHQ-Nb3Alケーブルを用いたレーストラックコイルの試作 −

Development of high field sub-scale magnets for the LHC upgrade (1) -Test production of a racetrack coil using a RHQ-Nb3Al cable-


飯尾 雅実 (KEK); 菊池 章弘 (NIMS); 中本 建志, 荻津 透, 佐々木 憲一 (KEK); 竹内 孝夫 (NIMS); 寺島 昭男, 土屋 清澄, 徐 慶金, 山本 明 (KEK)


Abstract: 高エネ研においては、CERN-LHCのアップグレード計画に向けた基礎研究として、Nb3Al超伝導ケーブルを用いた13 T級のボア無しサブスケール超伝導磁石を開発し、その性能評価試験を行う計画である。線材としては、これまで物材機構と共同で開発してきた、加速器応用を目指した急熱急冷法(RHQ)Nb3Al線を用いる。サブスケール磁石は、3台(又は2台)の300mm長RHQ-Nb3Alコイルに、LBNLで開発された既存のNb3Snコイル2台を組み合わたハイブリッド型で、いわゆるcommon coil型のコイル配置により効率良く高磁場を発生する設計となっている。現在、Nb3Alダブルパンケーキレーストラックコイルの開発が進められており、NbTiを用いた2台の試作機開発を経て、1台目のNb3Alコイルが完成した。
 本講演では、wind & react法で製作されたNb3Alコイルの巻き線、熱処理、含浸などの詳細と電気試験の結果について報告する。